東京|豊島区のマンション外壁タイル工事④(タイル張替~シート張り)

豊島区のこの現場では、タイルが下から見てもわかるほど孕んで浮いている部分が数か所ありまして、ある程度まとまった範囲でタイルを張り替える必要がありました。前回記事では数枚単位の小さなタイルの浮きを張り替える場合の施工方法でしたが今回は数平米単位以上を張り替える場合の施工となります。(45二丁と呼ばれる大きさのタイルを大規模修繕等で行われるタイル張り張っていく場合の施工方法です。タイルの種類により工法が変わる場合があります)

タイルが孕んで浮いている部分に電動工具で切り込みを入れていきます。浮きが酷くてタイルに切り込みを入れていくだけでバラバラとタイルが落ちていきます(^^;今回の豊島区の現場の外壁タイル補修では真下にタイルを落としても大丈夫な現場でしたので孕んでいるタイル面に直接電動工具を当てて斫っていきましたが状況によりタイルが散らばらないようにガムテープ等で固めてから斫ったりと、まとまってタイルが落ちていく事に対する対策が必要な場合もあります。

タイルが下地浮きになっていて大規模に浮いている場合はコンクリートの躯体に型枠解体用の離型剤が残っていたり補修モルタルが薄付けで塗られていたりすることが多々見られます。今回もそのパターンでしたので表面の離型剤や薄付けモルタルを剥がす事及び下地コンクリートの目荒しを兼ねて電動工具で下地表面に傷をつけていきます。

表面を清掃して「ハイフレックス」と呼ばれるタイルの接着を良くするための液体を塗り、タイルを縦横正確に張っていく為に垂直・水平なラインを出す「墨出し」と呼ばれる作業を行います。

数枚単位の小規模なタイル張りとは違いまとまった範囲でのタイル張りとなる為タイルの貼り付けモルタルはタイルの裏に塗り付けるのではなく、コンクリートの躯体側にタイル貼付モルタルを塗りつけていく事が多いです。(櫛目ゴテと呼ばれる歯抜け状の鏝を使用する場合もありますが乾燥時間が短くなる可能性がある関係からここでは一般的な鏝を使用しております)

タイル張付モルタルの上からタイルを張り付けていきます。冒頭の説明でもあった通り、今回の外壁タイル補修工事で使用するタイルは「45二丁」と呼ばれるサイズでタイル1枚の大きさとしては45㎜×90㎜(タイル目地込みで50㎜×100㎜)の大きさの物になり外壁に張られているタイルとしては最もポピュラーな部類の物になります。実は新築の際に45二丁のタイルを張る場合は18枚を一塊としてシートでつながった状態で張っていきます。広い範囲にタイルを張っていく場合1枚1枚タイルを張っていくよりも1シートごとに張っていった方がはるかに効率よく張ることが出出来るからです。今回は補修工事で部分張替ですがタイルを張る際に職人が持っている厚めのかまぼこ板のような板、通称「たたき板」と呼ばれる板でシートごと叩きこんで貼り付けモルタルと圧着させます。タイルを張り完全に固まったのちにシートを剥がしてタイルを張るのは完了となります。

タイル張り後、タイル目地をタイルの上に摺り込むような形で充填していきます。タイル目地材充填後は濡れたスポンジで余分なタイル目地材を拭取っていきます。

タイル張替の規模が数枚の場合はここまでの工程でも十分に見栄えがするのですが、ある程度まとまった範囲で張り替えると水スポンジでは拭取れない余分な目地材のせいで張り替えた部分のタイル面が少しくすんで見えます。そのくすみを是正するのと張り替えた部分のタイル目地が白華現象を起こしやすく、張り替えた部分のタイル目地が白く浮かんで見えてしまうのを防ぐため塩酸でタイル面を洗っていきます。

「アク洗い」とか「酸締め」などと言われる作業で簡単に言うと塩酸で洗って水で洗い流すだけの作業ではありますが、洗い残しがあると荒れていなかった部分のクスミが取れていない為その部分だけ白っぽく浮き上がって見えてやり直しとなったりします。実は新築の時にもタイルを張り、タイル目地を入れた後に塩酸で洗っていく工程があるのです。タイルの種類によっては塩酸が使用出来ないものもありますので施工の際の見極めは重要になります。

ここまでお読みいただきお分かりだとは思いますが、タイル数枚を張り替えるのとまとまった範囲で張り替える技術は全く別の技術になります。弊社ではこういったタイル補修工事必要とされる技術を職人から職人に伝えていくに十分足りる現場数を常に運営しております。

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