塗装をする場合には、単色で塗装するのではなく様々な工夫を凝らして魅力的な壁にしようとしている人も多いです。特に最近は、個性的な住宅を演出したいため、壁の色やデザインにこだわる人が増えています。このように外壁に対する要望が高まると、業者の方もそれに対応した新しい工法などを試みて顧客の心を満足させていきます。特に価値観が多様化した現代においては、実に多くの工法がもちいられ利用されているのが現状です。その中で特色のある外壁の候補の一つが3D工法と呼ばれるものです。3Dとは、立体的に見えるものを意味していますが、従来外壁に対して3Dの発想はありませんでした。しかしながら3Dにすることで、より立体的に見せることが可能になったわけです。
まず3D工法が利用できる条件ですが、サイディングを用いることです。サイディングにも様々な種類がありますが、一般的に利用されている窯業系のサイディングが中心になるでしょう。それ以外のものに関してもこの工法を利用できない訳ではありませんが、窯業系は表面が立体的になっている部分もあるため塗装しやすく3Dにしやすいわけです。モルタルに関しても全くできない訳ではありませんが、かなり手間がかかってしまうため現在行っている業者はほとんどありません。
3D工法にするためには、上手に凹凸を作り出すことです。窯業系のサイディングにあるわずかな凹凸の部分をうまく見分ける必要があり、いきなり3Dにする訳ではありません。最初の段階では下塗りを行いますが単色で行うのが基本になります。なぜならそのあとに中塗りと上塗りをしなければならないからです。本格的に立体的に見せるのは上塗りの部分だけです。
立体的にする方法は技術的に難しく、熟練の塗装の職人でなければできません。そのため、3D工法を取り入れている業者は少なく、自宅の近くにそのような業者がない可能性もあるでしょう。
立体的に外壁にすることで、ただのサイディングも非常に厚みのある見た目に変化します。特に建物に近付くとその凹凸が明確にわかるようになり、独特の雰囲気を漂わせた建物に変身するでしょう。
3D工法を利用する場合には、細かな部分に影を入れなければならず、手間がかかります。その結果、料金も通常のものよりも高くなると考えてよいでしょう。使う塗料の種類は選びませんが一般的にはシリコン系塗料が多く用いられています。もし料金が高いと感じる場合には、外壁の一部分だけ立体的にすることも可能です。