マンションのシーリング工事とは? 工事の必要性や内容・手順・注意点を解説

マンションは築年数が経つにつれて、建物や設備が劣化します。安全性や快適さを保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

そして、必要なメンテナンスの一つとして行なわれるのが「シーリング工事」です。

本記事では、シーリングの概要やシーリング材の種類を踏まえつつ、シーリング工事の手順や注意点などを解説します。マンションのシーリング工事を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

■マンションのシーリングの役割と工事の重要性

マンションのシーリング工事を実施する場合、「シーリングとは何か?」といった基礎知識を把握しておくことが大切です。

そこでまずは、マンションにおけるシーリングの役割、シーリング工事の重要性について詳しく解説します。

◇シーリングの役割
「シーリング」とは、建物のつなぎ目や経年劣化によって生じるひび割れなど、外壁材の隙間を充填する(埋める)作業のことです。「コーキング」とよく混同されますが、実際のところ明確な違いはなく、ほぼ同義と考えて問題ありません。

シーリングの目的は、建物の防水性や気密性を確保することにあります。おもな施工箇所は、以下のとおりです。

  • 外壁とサッシ・玄関ドアのつなぎ目
  • 外壁ボードの目地
  • タイルや石材の目地
  • 外壁コンクリートのひび割れ
  • 屋根のひび割れ
  • キッチンや洗面台の隙間

弾力性があるシーリング材は、外壁材の膨張や伸縮などに適応し、外壁の破損を防ぎます。また、建物の隙間を埋めると外観が改善するため、見栄えが良くなるメリットもあります。

◇シーリング工事の重要性
シーリングの耐用年数は製品によって変わりますが、5~10年程度といわれています。特に、外壁や屋根など外部に面する箇所のシーリング材は、どうしても雨風や紫外線にさらされるため、施工から5年ほど経過すると劣化が始まってしまいます。

劣化のおもな症状として挙げられるのは、ひび割れや剥離などです。これらの症状が出ていると、シーリング材が本来の機能を発揮できません。特に雨漏りが発生すると、マンション内部にまで水が侵入し、躯体部分にも悪影響が生じかねないため、早急に対処する必要があります。

なお、シーリング工事には足場が必要になるため、大規模修繕などほかの修繕工事と併せて実施するケースが一般的です。

■シーリング材のおもな種類

マンションのシーリング工事で使用されるシーリング材は、おもに以下の5種類です。

  • シリコン系
  • 変成シリコン系
  • アクリル系
  • ウレタン系
  • ポルサルファイド系

それぞれ特徴やメリット・デメリットを説明します。

◇シリコン系
シリコン系は耐熱性・耐水性・耐候性が高く、コストパフォーマンスに優れたシーリング材です。シーリング材のうち、透明な製品があるのはシリコン系のみです。ガラスや金属に接着しやすいため、キッチンや浴室といった水まわり、屋根瓦の補修などに使われます。

なお、シリコン系でシーリング工事を行なった場合、完全撤去できなければ、打ち替えにはシリコン系しか利用できません。また、塗料をはじいてしまい上からは塗装できないため、外壁には不向きです。

◇変成シリコン系
変成シリコン系は高耐熱で紫外線に強く、耐久性や耐水性にも優れているシーリング材です。屋根や窓枠など外部環境の影響を受けやすい箇所、躯体部分の補修に使われます。

先述したシリコン系と違い、上から塗装しても塗料をはじかないため、外壁との相性も良好です。幅広い箇所に対応できることもあり、マンションの大規模修繕でも広く利用されます。

一方で、シリコン系に比べると価格が高く、塗料によってベタつきが生じるなどのデメリットがあります。

◇アクリル系
アクリル系は水性で取り扱いやすく、なおかつ硬化すると弾性体になるため、作業性に優れたシーリング材です。選べる色が多いという特徴もあります。湿気が多い箇所との相性が良く、ALCパネルの目地や塗装の下地処理に使われます。

ただし、耐久性や耐候性が低いため、汎用性はあまり高くありません。また、硬化後に肉やせが起こりやすいこともデメリットです。

◇ウレタン系
ウレタン系は耐久性が非常に高く、密着性にも優れたシーリング材です。ALCパネル・コンクリート・サッシなどと相性が良く、硬化するとゴムのような弾力性を持つことから、ひび割れや目地の補修にも適しています。

一方、耐候性が低いほか、紫外線に弱く、ホコリが吸着しやすいといったデメリットもあり、外壁や屋根には不向きです。屋外で使う場合、塗装で劣化を防ぐ必要があります。

また、アルコールと反応すると硬化不良が起こるため、アルコール類を発生させるシーリング材とは併用できません。

◇ポリサルファイド系
ポリサルファイド系は耐久性が高く、変成シリコン系に次いで耐熱性が高いシーリング材です。表面にゴミやホコリが付着しにくい性質もあるため、ガラス面やタイルと躯体部分との間、カーテンウォールやサッシまわりで使用されます。

一方、柔軟性に乏しく、振動の大きい金属類には不向きです。独特のニオイを発するデメリットがあるほか、上から塗装すると変色や軟化が起こる可能性もあるため、あらかじめ汚染防止処理を行なう必要があります。

■マンションのシーリング工事の方法は2種類

マンションのシーリング工事には、大きく分けて「打ち替え工事」と「打ち増し工事」の2種類の方法があります。

  • 打ち替え工事
    打ち替え工事とは、劣化した既存のシーリング材をすべて取り除いたうえで、新しいシーリング材を充填する方法です。シーリング材を一新するため、防水性や耐久性を最大限まで引き出せるメリットがありますが、費用は高くなりがちです。
  • 打ち増し工事
    打ち増し工事は既存のシーリング材をそのまま保持し、上から新しいシーリング材を足す方法です。次回修繕までの延命措置ですが、打ち替え工事に比べると手間がかからず、費用も安く抑えられるメリットがあります。

傷みが激しい箇所の修繕には打ち替え工事、傷みの少ない箇所や打ち替え工事が難しい箇所の修繕には打ち増し工事を選びましょう。

■マンションのシーリング工事の手順

マンションのシーリング工事における、基本的な手順も押さえておきましょう。

  1. シーリング材の除去(打ち替え工事のみ)
    カッターなどの工具を使って、既存のシーリング材をすべて取り除く。
  2. 清掃(打ち替え工事のみ)
    隙間に残ったホコリやシーリング材のカスをきれいに清掃する。
  3. 養生
    施工箇所周辺がシーリング材や塗料で汚れないよう、隙間に沿ってマスキングテープを貼って養生する。
  4. プライマーの塗布
    施工箇所にプライマー(準備剤)を塗布する。これによりシーリング材の密着性が向上し、より剝がれにくくなる。
  5. シーリング施工(打つ)
    シーリングガンという工具を使って、隙間に沿って適量のシーリング材を充填する。
  6. シーリング施工(ならす)
    専用のヘラを使って、シーリング材を押し付けるようにしながら表面をならす。これによりシーリング材の密着性がさらに高まって、表面もきれいに仕上がる。
  7. 養生の撤去
    施工から1時間程度でシーリング材の表面が固まったら、養生用のマスキングテープをきれいに剥がす。

なお、天候によっても変わりますが、シーリング材が完全に硬化するまで1週間程度かかります。その間は触れないように注意しましょう。

■マンションのシーリング工事にかかる費用

マンションのシーリング工事にかかる費用は、工事内容や工事箇所、使用するシーリング材の種類などによって大きく変動します。そのため、一概にいくらとは断定できません。

ただし、工事方法ごとに単価相場はある程度決まっています。目安として押さえておきましょう。

  • 打ち替え工事:700~1,200円/m
  • 打ち増し工事:500~900円/m

なお、シーリング工事には高所作業も含まれるため、実際は上記工事代に加えて足場代も追加されます。

また、シーリング工事の費用は業者によっても変動します。複数の業者から見積もりをとったうえで、施工単価や工事内容を比較しましょう。

■マンションのシーリング工事の注意点

マンションのシーリング工事で失敗したくないなら、これまで解説した内容に加えて、以下の注意点も意識しておきましょう。

◇シーリング材選び・施工時期に注意
先述したようにシーリング材は種類が多く、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。種類ごとの違いを押さえたうえで、適切な用途で使うことが大切です。

また、シーリング材の種類によって耐久性も異なることから、価格だけで材料を決めるべきではありません。施工箇所・耐用年数・目的など、多角的な視点から選定しましょう。

シーリング工事の仕上がりは天候によって大きく左右されるため、施工時期にも注意が必要です。雨天時や気温が低い日にシーリング材を充填した場合、硬化が遅くなって性能低下につながる可能性もあります。天候次第では、施工延期を視野に入れましょう。

◇実績のある業者を選ぶ
シーリング工事には専門的な知識・技術が求められるため、豊富な実績とノウハウを有する業者に依頼し、熟練の作業員に担当してもらうことが大切です。経験の浅い作業員が施工すると、シーリング材の効果がきちんと発揮されない可能性があります。

依頼先の業者を選ぶ際には、ホームページでシーリング工事の実績やサービス内容に加えて、有資格者が所属しているかどうかも確認しましょう。また、お客様の声やレビューサイトでの評判も判断材料になるため、併せてチェックすることをおすすめします。

複数の業者から見積もりをとったら、各業者の対応を比較することも大切です。レスポンスが遅い、説明がわかりにくいといった問題がある場合、その業者は避けたほうが無難でしょう。

■まとめ

マンションは性質上、経年劣化が必ず発生することから、大規模修繕などの定期的なメンテナンスが欠かせません。シーリング工事は建物の防水異性や気密性に大きく影響するため、きちんと実施する必要があります。

マンションのシーリング工事を検討しているなら、無足場工法に対応しているOFFICE CHAMP(オフィスチャンプ)にお任せください。通常、数十万円はかかる足場代をカットできるので、工事全体にかかる金銭的な負担を大きく削減できます。

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