ベランダの防水工事で住まいを守る

一般的な建物のベランダには防水加工が施されています。ベランダは雨や風、太陽光の影響を受けやすく防水加工が劣化すると様々なトラブルが起こります。
雨が下地に浸水すると雨漏りの原因になります。水が建物の内部に入ると徐々に腐食が進み、建物全体の寿命を縮めるリスクがあります。


防水加工が劣化した場合は早めの対処が必要です。ベランダの防水工事には4つの施工方法があります。日本では新規住宅のほとんどがFRP防水です。繊維強化プラスチックを使った工事で、高い防水性と耐久性を誇ります。硬化のスピードが速いため、工事は1日から2日程度で終了します。どのような場所にも対応できるのが、ウレタン防水塗装です。ウレタン樹脂塗料は複雑な形を持つベランダにも対応できます。ウレタン防水塗装は作業がFRP防水に比べ短時間で工事が終わります。経年劣化や亀裂に弱いため、通常は約5年ごとに表面を塗り替えます。防水シートを接着剤や粘着テープで下地に貼り付ける方法は、シート防水と呼ばれます。シート防水は、あまり人目につかない場所に用いられます。伸縮性があるので、下地に亀裂がある場合でも対応できます。FRP防水よりも費用が抑えられるというメリットがありますが、薄いシートなので傷がつきやすいです。
歴史が古いアスファルト防水は、合成繊維不織布にアスファルトを含ませて防水シートを貼り重ねます。防水性能を維持しやすく、耐用年数が長いためメンテナンスの回数も減らせます。シートを重ねていくので手間がかかり、工事期間は長めです。

ベランダやバルコニーに最適なFRP防水工事を行う場合、まず古い防水層を撤去します。下塗り用の接着剤を塗布し、防水用のポリエステル樹脂を塗ります。刷毛かローラーで規定量を均一にむらなく塗布していきます。硬化後に積層工程を行い、施工部位に適した寸法に割り付けてガラスマットを貼り付けます。すぐに硬化剤を混ぜた防水用ポリエステル樹脂を塗布し、樹脂内部に残った気泡を除去します。中塗り工程が済むと上塗り工程に入ります。上塗り工程では保護と仕上げの施工をします。硬化した後に表面を調整し、FRP防水層を拭きます。塗り重ねを行う際は、乾燥時間に注意します。仕上げ用の樹脂に顔料が含まれている場合は、調合前によく攪拌します。硬化剤を仕上げ用樹脂に混ぜ、攪拌した後に規定量を均一に塗布していきます。

工事の工程を把握しておくと、工事を依頼した場合に重要ポイントをチェックできます。

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