老築マンションのタイルが引き起こす大事故

古いアパート

光沢感がある見た目や整った印象になるタイルは、汚れが付着し難くて長年にわたって美しい外観が維持し続けやすい様子からマンションの外壁に使用されやすい外壁材ですが、一枚単位で浮きが発生したりひび割れなどが生じる事例もありますし、浮きやひび割れが発生した物はその後落下する事も多いです。
浮きやひび割れによって落下すると衝撃で周囲に破片が散らばったり、隣接する建築物の敷地内に入り込んでしまう事はもちろん、道路を通行している通行人に当たって怪我をさせてしまう事もあります。


今日では以前に比べるとタイルが落ちて破片が散らばったり、自動車や通行人に当たってしまうという事例は減少傾向にあるものの、全く無くならないのはマンションの外壁に対し外壁材として使用する際の施工方法が関係しています。
今日では浮きやひび割れ、剥離などが発生し難い弾性接着剤を用いた貼り方を採用しているので施工時に正しく施工を行えば落下する事は無いですが、老築マンションではコンクリートに直張りをする工法が採用されているため浮きやすいです。
このように建築を行う時代によって異なる施工方法が理由で変化が起こる理由の他には、施工を行う場合に使用するコンクリートの量も関係しています。
マンションは、築年数が古い老築マンションであっても鉄筋コンクリート造であるのなら、建築物自体と建築物とタイルの中間部の2箇所に対して多量のコンクリートを使用しながら完成を目指していきますが、建築物自体もしくは中間部の一方または両方のコンクリートの量が不足していると剥がれやすくなります。
また、鉄筋コンクリート造の建築物はコンクリートの一部分に対して意図的に他の部位に比べると弱い部分を設け、目地内にてひび割れを誘発させるのが特徴的なのですが、ひび割れを誘発される部位の上にタイルが貼り付けてあると貼り付けた後にコンクリートに引かれるようになり、耐えられなくなると割れてしまいますし割れてしまうとひび割れた部分から雨水や風などが吹き込んで、次々と劣化していき最終的には落下します。
1つあたりの大きさはそう大きくないですが、外壁に使用する外壁材という特性上高い位置に使用される物なので、1枚単位はもちろん小さな破片であっても落下すると大きな事故に繋がります。


老築マンションでは特に日頃から外壁の様子や周囲に落ちている物の有無を確認するようにしつつ、変化が見られたら関係各所に連絡をして安全確保と調査、補修を行いましょう。

外壁塗装、補修工事前の現場調査に関することはコチラから。