家の外壁や屋根が、一番大きな役割を果たしているのは防水です。きつい日差しを避けたり暑さ寒さからも守ってくれますが、雨が入ってこないということが一番重要です。
新築のうちは外壁も屋根も新しい状態なのでしっかり雨や外の湿気を防いでくれますが、時間の経過とともにだんだん劣化してきます。塗装の艶がなくなってくると同時に、防水加工の効果もどんどん失われていくのです。雨水や湿気が塗装部分を通り越して中に入り込んできて雨漏り状態になったり、湿気が乾くということを繰り返していくうちに壁事態がゆがんでくることもあります。
その様なことが起こってくれば、外壁の塗装だけでなく壁全体の修復が必要になり、大掛かりな工事になるとともに余計に多額は費用も必要になるので、10年から15年をめどに症状が出ないうちから塗りなおすことが必要になってきます。しかし、すべての家に塗り直しが必要なわけではありません。では、それをしなくても良い家とはどのような家なのでしょうか。
まずは、塗装をしなくても耐久性の高い素材を外壁に使っている家です。例えばタイルやレンガで建てられた家は、塗装をする必要がありません。タイルはもともと30年以上も耐用年数があり、その上に塗装をした方が却ってはがれてきたときの見栄えも悪くなるので、基本的にタイルの壁には塗装を施す必要がありません。またレンガも同じで、レンガという素材自身タイルよりも長く50年以上も長持ちします。それなのに塗装をしてしまうと塗装の耐用期間ごとに塗り替えをしなければいけなくなり、もともと塗装の必要ないのに余計な費用を賭けることになってしまいます。
それと新築時から塗装されているサイディングボードでできた外壁は、10年から15年ごとに塗り替えが必要になる素材ですが、塗り替えてまだそれだけの年月が経過していない場合はまだ塗り替えの必要がない家です。それでも10年以上経過しているとそろそろ塗り替えの時期ということになりますが、8年未満なら大丈夫です。8年を超えてくると劣化が目立つようになってきます。壁をよく見てみて小さなヒビが入っていたりカビやコケが目立つようなら、そろそろ塗り直しの時に差し掛かっているといえます。特にひび割れや塗装面の剥がれは雨水がしみ込んでくる可能性が高くなるので、早めの処置が必要になります。
このように塗装が必要なサイディングの壁でも8年未満の場合はまだ塗り替えが不要で、タイルとレンガでできた家の場合はもともと塗装を必要としない素材ということです。