マンションの構造とひび割れ(クラック)の関係

マンションのひび割れとは

マンションも築年数が長くなると必ず出てくる困りごとといえば、外壁のひび割れです。0.3mm以上のヒビが入っている場合、少し注意が必要になります・・・
マンションのひび割れは、治すのにも時間と費用がかかります・・・実はヒビやクラックはほおっておくと悪化してしまいます。
今回はマンションにおけるひび割れの補修知識、補修工事はどうしたらいいのか?についてご紹介いたします。

マンションの構造とは

足場を組まない、無足場工法というものがあります

マンションは作るときに骨組みが必要になります。この骨組みの構造にはいくつかの種類があります。

代表的な構造は「ラーメン構造」「トラス構造」「壁式構造」です。マンションを建てる場合「ラーメン構造」というものがよく使われています。ちなみに、マンションでも5階建てより低いマンションでは、「壁式構造」が多く使われています。

ラーメン構造とはどんな構造?

ラーメン構造と壁式構造

ラーメンとはドイツ語で『枠』のことをいいます。食べ物のラーメンではありません。ラーメン構造とは、『柱(はしら)と梁(はり)によって建物を支える構造』のことです。柱とハリが一体になっているので、力を受けてもくっついている部分が変形しない構造になっています。
木造住宅は、台風の時など横からくる風に弱い構造です。ラーメン構造は横からの力にたいして、強い仕組みになっています。柱(はしら)と梁(はり)を長方形に組み、接合箇所を溶接して固定します。鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造などの建物で最も採用されている構造方式です。
当然、マンションでも多く採用されています。

なぜラーメン構造が多いのか?

間取りを自由に作れる

ラーメン構造は、間仕切りの位置などが自由に作れます。

壁をたくさん作って部屋を仕切るも、大きな窓の家を作るも自由です。さらに強度があるので、最近のマンションではよく使われている工法なのです。最近のマンションは、部屋によって間取りが違っています。これも、ラーメン構造だからこそできる工法でもあります。

ラーメン構造にはデメリットもあります。壁に強度がないので、隣の音は聞こえやすいという点です。そのため、部屋の壁を作る場合には注意が必要です。
少し前のタワーマンションなどでは、壁が薄くて隣の声が聞こえてくる・・・・ということがありました。これは、壁を薄く作ってコストダウンした結果です。ラーメン構造には、柱と梁、床板のみで構成する「純ラーメン構造」、さらに耐震壁を入れる「耐震壁付きラーメン構造」があります。 耐震性が足りない部分に耐力壁をつかうことで、強度を増すことができます。すると、柱や梁(はり)のサイズを小さくすることができるので、マンションを作る場合は最適な工法といえます。

マンションのひび割れの原因

ひび割れの原因は、コンクリートの原料です。コンクリートは砂利や砂などで作られています。

どんなに練り合わせても、隙間ができます。さらにマンションが新築の場合、コンクリートは5~6年の年月をかけて乾燥します。さらに外気にさらされているので、温度変化によってコンクリートが縮んだり膨張したりします、そのときに小さなヘアクラックと呼ばれるひび割れが発生してしまいます。

さらに、小さな地震などが頻繁に起きると、どうしてもヒビが発生してしまいます・・・

マンションクラックの補修

幅が0.3mm未満のひびなら、問題はありません。しかし、それ以上になると、問題があります。雨水や炭酸ガスなどがそこから浸入すると、コンクリートのアルカリ性が次第に失われ中性化していきます。すると、コンクリートの中の鉄筋に錆(さび)が発生します。さびが原因で、コンクリートの強度が低くなり、割れや、亀裂が大きくなります。

ひび割れから白や茶褐色に、にごった水が出る・・・・そんな時は、コンクリートの中の鉄筋が「さびている」可能性があります。

マンションのひび割れ1

ひび割れは放置しておくと、写真のようになってしまいます。表からひびが確認できない場合でも、壁に白い液だれの跡があったら危険です。エフロレッセンス(通称エフロ)と呼ばれるこの白い液だれはコンクリート中に含まれるアルカリ成分が表に出てきたものです。雨水がコンクリート内に入っている可能性があります。鉄筋まで達したひび割れを放置しておくと、鉄筋にできた錆が進行します。錆(さび)により鉄筋が膨張し、やがて周囲のコンクリートがはがれ落ちてしまいます。この現象を爆裂と言います。「爆裂」が起きると、鉄筋の錆(さび)を取り除くなど鉄筋の修繕が必要になります。さらに、モルタルで埋め戻さなければいけないので、大掛かりな補修工事が必要となってきます。

マンションのひび割れ2

内部にさび止めをして、モルタルで埋めていきます。

小さいひび割れの場合はエポキシ樹脂を注入してひびを埋めます。

マンションのひび割れ3

ある程度大きいひび割れでも、鉄筋まで到達していないなら、表面をU字に削ってエポキシ系弾性シーリング材等を充填するUカットシーリング工法を適用し表面をきれいに仕上げていきます。コンクリートのひびは自然現象として発生する以外にもあります。それは、施工不良や構造不良などです。小さいヒビは放置せずに、専門家などに原因を見てもらいましょう。

マンションのひび割れのチェック方法

人間がチェックしています

ひび割れなどは、人間の目でみてチェックしていくしか方法がありません。自動で調査するロボがあればいいのですが現状では人間がチェックするしか方法がありません。

さらに、外壁のチェックは素人にはできません。なぜなら、建物の外壁部分は足場か産業用ロープを使用した懸垂降下によるロープアクセス技術がないとチェックできないからです・・・
以前は外壁のヒビやクラックを調査するだけでも足場を組んだり、仮設ゴンドラを使用する必要がありました。そのため、調査だけの予算がとれず、タイルや塗装面のヒビや亀裂を放置しているビルが多くあり、その結果、どうしてもひび割れに気が付かなかった・・・という現状があります。現在では、無足場によるロープを使ったチェック方法などがあり、比較的早い段階でチェックや外壁補修ができるようになっています。

足場を組まない分、安い金額でビルやマンションのヒビ、クラックのチェックと補修工事ができます。

Uカットシーリング工法とは

壁面に0.3㎜以上の大きなヒビ割れが見受けられる場合、電動の工具を使って、U字に切り込みを入れるUカットシーリング工法が適用されます。

Uカットシーリング工法とは

Uカットシーリング工法は設計会社や施工会社の工事仕様にもよりますが、0.3mm以上のひび割れを補修する時の工事方法です。ひび割れ表面を電動工具を使用して幅10mm、深さ10~15㎜程度のU字型の溝を掘ります。その溝の半分程度の深さまでエポキシ系シーリング材やノンブリードポリウレタンシーリング材等を充填し残りの半分に樹脂モルタル等を充填、平滑に仕上げ、その後表面仕上げに合った化粧を施します。

マンションのひび割れ(クラック)の補修工事費用とは

建物の大きさによって違います

ひび割れ工事の金額は、クラックの幅や内容によって違います。通常クラックの補修に対しては、1m当たりの単価で算出しますが、業者によっては1m2あたりの単価で算出してくる場合もあります。クラックの補修工事を概算で訪ねてくる方がいらっしゃいますが、実際のところの正確な費用はクラックのメーター数によりますので、外壁調査後でないとはっきりした金額はわかりません。

一般的には補修する壁面のm2数に対して2~5%の適用率ではないでしょうか?例えばUカットシーリング工法ですと、1m当たりの単価が1000~3000円程度である為、外壁面積が1000m2のビルの場合ですと、2%の適用率で20m程クラックがあると想定、後は実数精算となります。その他、タッチアップ塗装や諸費用が発生する為、10~30万円程度の費用は見込む必要があります。

マンションのひび割れの補修業者の選び方とは

通常、クラックのみの補修のために足場を掛けるのは非効率ですので大規模修繕工事の際に並行して行うことが一般的です。しかしながら、足場を掛けない無足場工法では都度仮設を掛ける必要が無いため、必要に応じた施工のみを行う作業に適していると言えます。工事方法は色々ありますが、足場を組まない、無足場工法でのひび割れ修理がおすすめです。足場を組まない分、工事の費用がやすくなります。

マンションのひび割れ補修は誰が依頼するのか?

マンションには、「専有部分」と「共有部分」があります。専有部分とはマンションにの壁や内部の仕切り壁などのことです。『住居空間』のことです。専有部分の補修責任があるのは、部屋をもっている所有者です。つまり、区分所有者=住んでいる人(買った人)となります。

マンションの共有部分とは

駐車場、駐輪場、エレベーター、エレベーターホール、階段、共用廊下、アルコーブ、ポーチ バルコニー 庭 屋上 電気、水道、ガス設備、などマンションの住民が共同でつかう場所のことです。

マンションのエレベーター

エレベーターなどは、住人がみんなで使う場所なので共有部です。

マンションエントランス

入り口や自動ドアなども共有部になります。

住民が共有で使う部分を「共有部」というわけです。場合によっては玄関扉や窓枠、窓ガラス、天井・床・壁の一部コンクリートなども、マンションの共有部分に含まれることがありますので注意が必要です。

これら、共有部分は、「マンションの管理組合」が修繕の責任をもちます。

無足場工法で分割で工事ができる

一回の予算が足りなくても大丈夫

足場を組まないと、時期をずらした工事ができます。つまり分割で工事ができるのです。タイル工事を今年やり、3年後に防水工事と外壁塗装をやる。など分割して工事を計画できます。足場を組んでしまうと、足場代金が高いので、一気に最後まで工事をしなくてはいけないので、大規模修繕工事になってしまいます・・・

オフィスチャンプでは、足場を工事で、安い金額での工事が可能です。

工事の金額が安くなる

足場を組まないことのメリットはほかにもあります。それは工事の金額がやすくなることです。

工事費用の大半をしめていた「足場代」をカット!!
無足場工法、圧倒的な「やすさ」を実現しました。

外壁塗装や外壁のタイル補修工事をするときには、足場を組むのが普通だと思われています。しかし、足場を組まない、ロープ工法、ブランコ工法、無足場工法などがあります。どれも、屋上からロープをおろして、外壁補補修する工事のことです。

特殊なロープを使って、工事をします。足場を組む必要がないので、その分工事の金額が安くなります。

オフィスチャンプでは無足場工法での外壁補修、タイル補修、外壁塗装の工事実績が多数ございます。大手上場企業から、小さいビル、マンションまで様々な補修工事を行っております。
隙間の狭いビルや、足場を組まない工法での外壁補修を行うなら、ぜひご相談くださいませ。

足場を工法だと、工事金額が安くなります。足場がないので、空き巣の心配などもありません。
ぜひ足場のない工事を検討されてみてはいかがでしょうか?

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