ビル・マンションの外壁タイルはなぜ落下するのか

ALC構造 ビルの外壁にはタイルがよく使われています

外壁タイルで気になるのは、劣化による、剥離です。つまり、タイルが落下する危険がある。ということです。
ALCパネルは汚れがつきづらく、耐久性があるのでビルやマンションを作るときに多く使われています。

ALC構造ビル

さらに外壁に使われるタイルには薄くて軽い、さらに耐久性、防水性があるという特徴があります。
しかし、長い時間がたつと、タイルの落下の危険性があります。

タイル貼りの外壁は外壁塗装に比べると デザイン性が良く見栄えがとてもよいので人気です。

しかしタイルにも欠点があります。建物の構造によっては、割れや揺れが発生しやすいという欠点です。
とくにALCパネルの上に貼ったタイルは落下しやすいという特徴があります。

外壁タイルの特徴とは

タイルにはイロイロな種類があります

タイルのカタログには、まず、屋内用と屋外用にページが別れています。
屋内用のタイルを外部に使うことは出来ません。床用や壁用といった区分もあります。

タイルを選ぶときは吸水率が非常に大切です。
吸水性の高いタイルは、凍害などに弱くタイルの中の水分が凍結してタイルが破損する、といった事故もあります。

外壁タイル

【陶器質】 多孔質で吸水性が大きく、たたくと濁音を発する。(吸水率22%以下) 
【磁器質】 透明性があり、緻密で硬く、たたくと清音を発する。(吸水率1%以下) 
【せっ器質】 磁器のような透明性はない。素地は硬く吸水性は少ない。(吸水率5%以下)
【その他】 セラミックで出来たセラミックタイルや土器質に近いテラコッタタイルなどもあります。

外壁タイルがなぜ落下するのか

タイルが落下するのは経年劣化

ビルのタイルが落下する一番の原因は、ビルの外壁の経年劣化です。
ビルやマンションの外壁は風雨や直射日光にさらされます。365日風や雨にさらされていると、当然ですが傷んできます。さらに、日本には四季があります。夏は暑く、冬は寒い・・・という環境です。

タイル補修

外壁は常に温度の変化、湿度の変化、ゆれ、雨、風など、けっこう過酷な環境にさらされています。

ALCのつなぎ目にも注意

つなぎ目のタイルが落ちやすい

ALC板にはつなぎ目があります。つなぎ目の部分はタイルが接着しずらく、少し浮いてしまったりします。
これは、職人の腕が悪いのが原因ではありますが、ほかにも地震などの揺れによる原因などもあります。

ALC板のつなぎ目

外壁に使われているALCボードは気温が高くなれば膨張(ぼうちょう)し、低くなれば収縮(しゅうしゅく)する特徴があります。
この膨張と収縮の差は決して大きくありませんが、何年もくりかえしていると接着剤の劣化につながるでしょう。
さらに、つなぎ目という原因が重なると、タイルのひび割れ、劣化などにつながるわけです。

タイルのチェック方法とは

タイルは特殊な棒を使ってチェックします

タイルの浮きをチェックする場合、音でチェックしているのをご存じでしょうか?
下のような特殊な棒を使い、音の違いでタイルの浮きをチェックします。

タイルの浮きをチェック

ビルマンション 立面図

タイルの落下は、経年劣化や職人の腕。
地震によるものなど、原因が様々あります。どれが原因なのか? については現場検証が大切になります。

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